Recipe #18 はじめてのマーケティング#7(4P)

 経営学には8つのジャンル(分類)があります。そのうちの1つが「マーケティング」です。 そしてマーケティングとは『ほったらかしでも売れる仕組みをつくる活動』のことです。

(※ここでいう「ほったらかし」とは、無理な売り込みや宣伝活動をしなくても良いという意味です)

【経営学の8つのジャンル】

1.マーケティング (Marketing)‟ほったらかしでも売れる仕組みをつくる活動„                                        2.生産管理 (Production)                                           3.ロジスティクス (Logistics)                                         4.財務・会計 (Accounting & Finance)                                     5.組織・人事管理 (Organization & HRM)                                   6.情報管理 (Information)                                          7.経営戦略 (Strategy)                                            8.リーダーシップ (Leadership)

 「Recipe #18」では、マーケティングの「4P」について勉強します。

目次

マーケティングの総仕上げ!STPと「4P」を連動させよう

 まずは、ここまでのおさらいです。

マーケティング(Marketing)とは、『ほったらかしでも売れる仕組みをつくる活動』でしたね。 その「ほったらかしでも売れる仕組み」をつくるために、「STPをやって4つのPを展開する」。これがマーケティングの基本の型です。

  • S(セグメンテーション): 自店に来店してくれているニーズごとの客層グループを知り、切り分ける。
  • T(ターゲティング): 特に自店への来店頻度が高い(多い)客層グループに狙いを定める。
  • P(ポジショニング): 狙いを定めた客層グループに対して、自店の「ウリ」を打ち出し、お客様にしっかり覚えてもらう。

このSTPこそが、お店や企業にとっての「作戦・戦略」になります。

4Pとは?

 STP(作戦)が決まったら、今度はいよいよ「4P」の出番です。4Pとは、STPを実行するための具体的な動き(戦術)です。

【4つのP】

  • ① Product(商品・サービス)
  • ② Price(価格)
  • ③ Place(場所・売り場)
  • ④ Promotion(販売促進・宣伝)

 自店のターゲット客層が買ってくれそうな商品を仕入れ(Product)、納得してもらえる価格をつけて(Price)、目立つ場所に陳列し(Place)、お客様が思わず手を伸ばすPOPを書く(Promotion)。これがスーパーの現場における4Pです。

しっかりしたSTP(作戦)がないと、4P(動き)は機能しない

 いくら現場の店員さんが「具体的な動き(4P)」として、綺麗なPOPを書き、素晴らしい商品を並べても、そもそも「誰を狙うか(STP)」という作戦が間違っていたら、その努力はすべて空振りになります。

(例) 高齢者が多い地域(ターゲットのズレ)なのに、若者向けの激辛スパイスを、一番目立つゴールデンゾーンに陳列してしまうなど。

STPと4Pが連動したとき、マーケティングは「成功」する

 作戦と動きが一本の線で繋がると、売り場はどのように変わるのでしょうか。

  • STP(作戦): 「ウチの店は、この地域に住む〇〇な人たちを狙い、『〇〇ならあそこのスーパー!』とお客様にいちばんに覚えてもらうぞ!」
  • 4P(具体的な動き): 覚えてもらったお客様に向けて、「じゃあ、この商品を(Product)」「この納得価格で(Price)」「この目立つ場所に陳列して(Place)」「商品を手に取ってもらえるようなPOPを添えて(Promotion)」、購入・満足していただきリピーターになってもらう。

STPと4Pが連動しているということは、お客様の脳内で「私が求めていたもの(T)が、予算内(Price)で、一番買いやすい場所(Place)に、私の心を打つ言葉(Promotion)とともに置いてある!」という状態になります。 迷うことなくカゴに入れてしまう、まさに「ほったらかしでも売れる仕組み」の完成です。

また、これが連動しているということは、現場の店員さんが「なんでこれが売れないんだ?」と悩んだり、闇雲に値引きシールを貼って走り回ったりする無駄な労力が消滅している状態でもあります。スタッフ全員が同じ方向を向いて売り場を作れるため、組織としての生産性が劇的に向上します。

まとめ:4Pのメンテナンスと持続的競争優位性

 完璧に連動させたSTPと4Pも、放置すれば環境の変化とともに行き違い、いつか必ずズレてきます。

だからこそ、現場のデータ(POSデータや、POSでは測れないリアルな変数の観察)を常に取り続け、「作戦(STP)にズレが生じていないか?」「売り場(4P)のツマミを微調整する必要はないか?」と、泥臭くメンテナンスし続けることが不可欠です。

この「めんどくさいこと」の徹底こそが、一時的な成功を「持続的競争優位性」へと昇華させるための、終わりのない(しかし最高にエキサイティングな)マーケティングの実践なのです!

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